角田光代「対岸の彼女」
2007.11.08 *Thu
| 対岸の彼女 (文春文庫 か 32-5) | |
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帯より
大人になったら、友達をつくるのはとたんにむずかしくなる。働いている女が、子供を育てている女となかよくなったり、家事に追われている女が、いまだ恋愛をしている女の悩みを聞いたりするのはむずかしい。高校生の頃は簡単だった。一緒に学校を出て、甘いものを食べて、いつかわからない将来の話をしているだけで満たされた。けれど私は思うのだ。あの頃のような、全身で信じられる女友達を必要なのは、大人になった今なのに、と。
――角田光代
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出版社の内容紹介だと負け犬だ勝ち組だの言ってるから帯の文章にしてみましたvそんなの内容に関係ないし…(笑)
専業主婦の小夜子と働く独身の葵の現在の話と、葵とナナコの高校時代の話が交互につづられる。閉塞した田舎の女子高ではけ口にいじめが横行する中、どのグループにも入らず楽しげなナナコがとても魅力的。ナナコと葵の放課後の川辺での交流も楽しそう。けれどナナコには深い不幸な背景があって…。育んできた友情は切れてしまうけれど、また一緒に同じものを目指して働くうちに小夜子と葵にも友情が生まれそうになる。別のルートでも、もくもくと歩いて頂上について手をたたいて喜びあう…そんな風になれると思ってたのに、立場の違いや過去の事でヒビが入ってしまう。高校生だったナナコのその後がすごくすごく気になる。どんな女性に成長したんだろうなあ。
最後のシーンでは涙ぐんでしまいました。川の向こうに制服のスカートをひるがえして笑いあうナナコと葵。おーいとこちらに手を振る。小夜子も手を振って両岸から橋めがけて走る…。
学生時代の友達とも会ってなくて、現在の友達もいなくて、それでも毎日楽しく過ごしてはいるけれど…私も「がんばったね、やったね」と笑い合える友達が欲しいなあと思いました。★★★★☆
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